40代女性はどんなファッションを着るべきか?

世の中には20代ならこの服、30代ならこの服・・と年齢やライフスタイルごとに着るべき服があると錯覚してしまうような記事が沢山あります。そんな常識に縛られたくないと思っても、年齢に合っていないファッションをしている人を見つける度、着たい服より着るべき服を優先するのが正しいと思いがちです。

何が正しいファッションなのかと聞かれても服には正解が1つというわけではないので、常識に囚われてしまうことでファッションが苦しいものになってしまう場合があります。

「40代になり大人のファッションを着なければ」という女性のお客様がいらっしゃいました。「大人のファッション=ベーシックを着こなすこと」とどこかで読み、それを忠実に守っているのにおしゃれにならず、どうしてよいかわからないというお悩みでした。

お客様が自分で買い揃えたアイテムは、

  • グレーアンサンブルニット
  • 白ロゴTシャツ
  • 黒パンツ・ベージュパンツ
  • 黒ローヒールパンプス・ベージュローヒールパンプス
  • フラワーモチーフネックレス

私が覚えている印象的なアイテムはこういった感じです。靴とパンツは色違いで買い揃えており、無駄のないシンプルなワードローブです。

お客様は「40代になったらベーシックを着るべき」という呪縛にとらわれていて、窮屈に見えました。私が「どうしたいか・どうなりたいか」という質問を投げかけても、「どうしたいか」よりも「どうすべきか」が何より優先されていました。

1回目のショッピングでは私はお客様の希望を最優先し、ベーシックなセーターやブラウスで身体がきれいに見えるものを選びました。私の唯一のチャレンジは、遊び心のあるバッグを選ばせていただくことでした。希望しているものではないので、気軽な値段で買えるデザイン性の強いバッグです。

次にお会いした時、お客様が一番気に入って下さったのはそのバッグでした。それを持つだけで、シンプルな服装がおしゃれに見えると喜んで下さいました。
でもまだその日のショッピングのご希望はトレンチコート。40代が持つべきベーシックアイテムというのが理由でした。このアイテムに加えて少しデザインのあるトップスを数枚買い足しました。これを買うと決心するのはとても勇気のいる決断だったと思いますが、挑戦してくれたんです。

そして3回目。お客様から「ベーシックが欲しい」というご要望はありませんでした。それよりも自分が似合うものが着たいし、楽しめるものがいい。というご希望でした。きっと本来のお客様のご希望が湧き出てきたんだと思います。本当にうれしそうでした。

40代女性がファッションにおいて気を付けるべきことは、品の良さです。その方法としてベーシックを着ることも選択肢の1つではありますが、他にも方法はあります。露出の具合、色の使い方、素材の選び方、身体の見せ方など、若い人とは微妙に気を付けるべきことが違いますが、それはファッションの可能性を小さくすることではありません。

タイトルの答えにはなっていないかもしれませんが、結局40代の女性が何を着るべきかは決まっていなくて、それが本当に自分らしいかということを突き詰めていけば、それが「40代の等身大のあなた」になっていきます。

お客様の言葉にならない本音をキャッチし、それを形にしていくことがパーソナルスタイリストの仕事だと思い、日々サービスをご提供しております。パーソナルスタイリストにサービスを依頼する意義というのは、そんな所にあります。

一度体験してみると、とても面白く新しい発見があるかもしれません。

今日もブログにいらしていただきありがととうございました!

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